文化情報研究センター・デジタルアーカイブ研究所
概要
岐阜女子大学は、2000年に文化情報研究センターを設置し、約20万件の地域文化資料を中心としたデジタルアーカイブ化を通じて、デジタルアーカイブの基礎理論や各分野での活用研究を行いました。併せて、デジタルアーカイブの開発・運用・普及を担うデジタル・アーキビストの養成について、文部科学省のGP(教育改革の優れた取組み)を3期連続獲得し、教育方法の研究を進め、大学生、大学院生、社会人を対象とした人材育成を開始しました。
デジタルアーカイブの社会への普及を担う「デジタル・アーキビスト養成」は、「教養ある専門性をもつ職業人養成を重視した教育を施す」という本学の教育目標と合致し、特色と言えるものであり、2014年に行われた日本高等教育評価機構の認証評価において高い評価を得たことを契機に、2015年2月には、デジタルアーカイブ研究所を開所しました。
デジタルアーカイブ研究所は、「知の拠点」として、デジタルアーカイブの理論と実践研究、社会での活用を進め、さらに、デジタル・アーキビスト等の人材養成により、デジタルアーカイブによる知識基盤社会の充実に貢献し、人々に豊かな心と、豊かな生活をもたらし我が国の発展に役立てることが使命です。
活動報告
下記の機能に基づき、活動しています。
①資料収集研究 ②保管処理研究 ③資料評価研究 ④提示方法研究 ⑤利用研究 ⑥コミュニケーション
地域資料等のデジタルアーカイブ化
地域資料のデジタルアーカイブ化
岐阜県内と沖縄県を中心にした全国各地の資料をデジタルアーカイブ化しています。
博物館等資料のデジタルアーカイブ化
博物館等の施設の資料をデジタルアーカイブ化しています。
高精度の機器を用いたデジタルアーカイブ化
文化財等の地域資料をデジタルハイビジョンカメラや4Kカメラで記録し、デジタルアーカイブを進めています。
教育資料のデジタルアーカイブ化
戦後の教育と教科書制度、教育委員会制度等にご尽力された木田宏先生(元文部事務次官)のオーラルヒストリーを中心に、多数の教育関連資料をデジタルアーカイブ化しています。
特色ある地域資料のデジタルアーカイブの開発例
地域間で形成される文化の記録
(左から)宇佐神宮本殿一之殿八幡作り/宇佐神宮境内にある手向山八幡宮との関わりが記された碑/手向山八幡宮校倉造りの宝庫/手向山八幡宮内菅原道真の腰掛け石
地域の社寺に伝わる巻物と古文書の記録撮影
(左から)伊奈波神社縁起巻物全体画像/伊奈波神社縁起巻物撮影の様子/慶応四年戊辰夏五月 太政官日誌 第廿一
地域資料を用いた学習素材 ~印刷メディアと通信メディアの連携~
沖縄おぅらいデジタルアーカイブは沖縄全域の地域資料を保管しています。これらを用いた「沖縄おぅらい」は毎年14,000人の高校生が修学旅行の事前・事後学習、現地学習で利用しています。冊子(印刷メディア)に掲載の二次元コードをスマーフォンやタブレットPCで読取りすると、内容について詳細情報をWebページ(通信メディア)で閲覧することができます。
オーラルヒストリー
歴史的な証言や地域で継承していくべき事象について、デジタルビデオカメラで口述記録を撮影し、関連資料とともにデジタルアーカイブ化します。
(左から)戦後の教育等についての木田宏氏のオーラルヒストリー/白山文化についての若宮多聞氏のオーラルヒストリー/仲本實氏の戦中戦後子どもの視線から見たオーラルヒストリー(沖縄戦)
研究連携、および学内外の研修・研究活動支援
研究連携
文化情報研究センターを会場に多くの学会や研究会や資格取得講座を開催しています。
研究連携機関:デジタルアーカイブ学会、日本教育情報学会、デジタルアーカイブ関係大学等研究機関
学内外の研修・研究活動支援
文化情報研究センターにはデジタルミュージアムが設置されており、実習で利用してます。また学内だけでなく、学外の方にも公開しています。
<文化創造学部の「実践的学問」を修得するための教育課程を支援>
①アーカイブ専修の全学生を対象に、文化情報研究センターの機材を活用して実践的な教育活動を継続して実施しています。
②文化情報研究センターの機材を活用して実践的な教育活動「飛騨高山匠の技デジタルアーカイブ」を実施しました。
③地域文化、伝統文化、歴史、民俗、自然、教育など、幅広い分野を素材としたデジタルアーカイブ化を推進します。
・デジタルアーカイブin岐阜や50周年記念事業として実施したデジタルアーカイブ学会第1回研究大会等を積極的に実施しました。
④文化情報研究センターが有する,遠隔教育システムを充実し、大学、文化情報研究センター、沖縄サテライト校をネットワーク化し遠隔教育を進めました。
⑤研究水準及び研究の成果等に関する目標を達成するための措置
デジタルアーカイブ学会、NPO法人日本デジタル・アーキビスト認定機構、NPO法人日本アーカイブ協会、日本教育情報学会、デジタルアーカイブ研究会との連携を図り、デジタル・アーキビスト養成の拠点にしました。
活動支援機関:日本デジタル・アーキビスト資格認定機構、日本アーカイブ協会、大学・企業等養成機関
その他の目標を達成するための措置
<社会との連携や社会貢献に関する目標を達成するための措置>
デジタルアーカイブの幅広い地域、世代への普及を目指し、デジタルアーカイブ学会、デジタルアーカイブin岐阜およびデジタルアーカイブコンクールなど各種コンクールの実施を支援します。各種公開講座を実施し、社会人の資格取得支援、再教育を支援します。文化情報研究センターの立地を活かし、公開講座、大学院への社会人入学等を積極的に展開し、地域への社会貢献を行います。
研究報告
文化情報研究センター
(Vol.1~Vol.11) | (Vol.12~) |
文化情報研究誌
- 1999 Vol.1
- 2000 Vol.2
- 2001 Vol.3
- 2002 Vol.4
- 2003 Vol.5 No.1
- 2003 Vol.5 No.2
- 2003 Vol.5 No.3
- 2004 Vol.6 No.1
- 2004 Vol.6 No.2
- 2004 Vol.6 No.3
- 2004 Vol.6 No.4
- 2004 Vol.6 No.5
- 2005 Vol.7 No.1
- 2005 Vol.7 No.2
- 2005 Vol.7 No.3
- 2005 Vol.7 No.4
- 2006 Vol.8 No.1
- 2006 Vol.8 No.2
- 2006 Vol.8 No.2(論文)
- 2006 Vol.8 No.3
- 2006 Vol.8 No.4
- 2006 Vol.8 No.5
- 2006 Vol.8 No.6
- 2006 Vol.8 No.7
- 2006 Vol.8 No.8
- 2007 Vol.9 No.1
- 2007 Vol.9 No.2
- 2007 Vol.9 No.3
- 2007 Vol.9 No.4
- 2008 Vol.10 No.1
- 2008 Vol.10 No.2
- 2008 Vol.10 No.3
- 2008 Vol.10 No.4
- 2008 Vol.10 No.5
- 2008 Vol.10 No.6
- 2008 Vol.10 No.7
- 2009 Vol.11 No.1
- 2009 Vol.11 No.2
- 2009 Vol.11 No.3
- 2009 Vol.11 No.4
- 2009 Vol.11 No.5
- 2010 Vol.12 No.1
- 2010 Vol.12 No.2
- 2010 Vol.12 No.3
- 2010 Vol.12 No.4
- 2010 Vol.12 No.5
- 2010 Vol.12 No.6
- 2011 Vol.13 No.1
- 2012 Vol.14 No.1
- 2012 Vol.14 No.2
- 2012 Vol.14 No.3
- 2012 Vol.14 No.4
- 2012 Vol.14 No.5
- 2012 Vol.14 No.6
- 2012 Vol.14 No.7
- 2013 Vol.15 No.1
- 2013 Vol.15 No.2
- 2013 Vol.15 No.3
- 2013 Vol.15 No.4
- 2013 Vol.15 No.5
- 2014 Vol.16 No.1
- 2014 Vol.16 No.2
- 2014 Vol.16 No.3
- 2014 Vol.16 No.4
- 2014 Vol.16 No.5
- 2015 Vol.17 No.1
- 2015 Vol.17 No.2
- 2015 Vol.17 No.3
- 2016 Vol.18 No.1
- 2016 Vol.18 No.2
- 2017 Vol.19 No.1