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人気講座 自己PR文の書き方を学ぶ

小論文対策の講座を静岡県立富士宮東高等学校の1,2年生対象約40名に行いました。講師は本学国語教育コース助川幸逸郎教授です。

大学や専門学校に入学するための試験で「小論文」は必要とされています。また入学後の授業でも、小論文や文章をまとめたりする機会は多くあります。今回は大学の授業の一部を取り入れて、高校で90分の出張講義を行い、最後に「自分の入学したい大学・学科に出す自己PR文」をテーマとして文章をまとめました。助川先生は岐女大生同様に、高校生の文章も一人ひとり添削して返却します。

余談ですが、助川先生の特技は手相占いです。授業後には生徒さんが順番待ちが出来るほどの評判でした。大学の授業後と変わりませんね!
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講義内容の一部

授業中に、「学習塾で国語講師のアルバイトに応募するときの自己PR文」を書いてもらったことがあります。

そのときあがってきた答案は、似たようなものばかりでした。

①じぶんは国語が得意(もしくは好き)

②じぶんは子どもが好き

どの答案も、だいたいこの二点が、「自己アピール」の軸になっていました。しかし、ほかの応募者とそっくり同じことを書いていては、採用する側にじぶんを印象づけられません。

私は、ある学生につぎのようにアドバイスしました。

「あなたは、小学校のとき、どの科目がいちばん苦手だった?」

「えーと、体育ですけど。」

「なんで体育きらいだったの?」

「かけっこが、ほぼほぼ六年間ずっと、クラスでいちばん遅かったから。」

「どうしてずっと遅いままだったの? 先生、早くなる方法、教えてくれなかった?」

「短距離走なんて、ただ走ってタイムをはかるだけで、走り方なんかいちども教えてもらえませんでした......」

「なら、そのことを書けば? かけっこ遅くていやだったのに、早く走れる方法を教えてもらえなくて残念だった。だから誰よりも、『できるようになる方法』を教えるのにこだわりがある、って」

学生はすぐに、「改訂版」を書きあげました。

《小学校時代、私は体育がきらいでした。ほぼ六年間、かけっこがクラスでいちばん遅かったからです。

早くなれる方法があるのなら、その方法を学んで早くなりたかったのに、小学校の先生は、一度もそれを教えてくれませんでした。

かけっこが早くなれなかった悔しさは、大学生になった今も引きずっています。

私の教える生徒には、私と同じ思いをさせたくありません。このため、私が貴塾で教える機会を持てたなら、『どのような工夫をすれば、国語の成績をあげられるか』を、具体的にわかりやすく伝えていくことにこだわります。》

塾の国語の先生に応募してきたのに、「体育がきらい」という話から、自己PR文がはじまる。「国語が得意で子どもが好き」と書くよりも、ずっとつよい印象を、採用担当者の心にのこすでしょう。

もちろん、こうしたやり方がつねに有効とはかぎりません。

それでも「最善の策」をわざと避けると、思いのほか簡単に「人並み」を越える文章を書ける場合がある。このことを心にとどめておいて、損はないはずです。
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