リフォーム・デザイン案コンテスト

第9回「わたしの住まいリフォーム・デザイン案コンテスト2017」入選作品と審査評の発表!

皆さん、こんにちは。

第9回「わたしの住まいリフォーム・デザイン案コンテスト2017」入選作品と審査評をご紹介いたします。

また、2018年2月17日(土)、18日(日)岐阜柳ヶ瀬「てつめいギャラリー」にて展示予定です。

20170214.jpg

A.技術・デザイン部門

建築士会賞 夫婦の着物ギャラリー  

小池 久遠(岐阜県立可児工業高等学校) 

川原町には、古くは江戸時代からの町屋が軒を連ね、歴史ロマンを訪ねる観光客も少なくありません。SNS時代とも言われる現代の社会現象を取り込み、歴史に現代の風を送り込んだ融合的プランだと思います。 間口の狭い町屋造りにおいて、ファサードの設計は大いに重要な役割となります。ギャラリーを併設している特徴も生かし、メイン通りのファサード設計の意識の高さが評価されました。また、将来の改築をも見通した木造フレームの採用によって、近年再開等に取り入れられているファサード保存をしての背面工事可能だというプランもよく考えられていると思いました。 20171019-1.jpg

優秀賞前庭から中庭,後庭へ視覚的効果を楽しむ町屋リフォームの提案

飯野 有希(埼玉県立熊谷工業高等学校)

この作品は、町屋に通風と採光をもたらす坪庭にあたる中庭、さらに前庭を設け、前庭から中庭、後庭へ視線が通る間取りにリフォームされた案です。中庭を設けることにより、夏を過ごしやすくする町屋本来の風の通り道をつくる作品は他にもありましたが、1,2階のどの居室も外気に面する配置とし、庭が部屋の延長として見えるため、その部屋そのものが広く感じられる間取りです。また部屋の用途を固定しないことで、ちゃぶ台を置いた部屋が食事室となり、布団を敷いた部屋が寝室となる暮らしは、四季折々に住み手が自然と寄り添う暮らし方が実現できる住まいと、高く評価しました。 20171019-2.jpg

優秀賞土間がつなぐ茶屋と町案内のコミュニティ

坂崎 栄亮(岐阜県立可児工業高等学校)

懐かしい「土間」を主題に、『であい・交流』を生む空間を 提案した作品です。
奥の庭まで繋がった 土間をうまく使って 町の案内所 茶屋 ギャラリ- トイレなどの機能を持たせることで 日常の出会い・交流の場を提供しようとしています。夫婦のすまいは 二階です。全体を通して 通風 採光 自然の恵みを うまく活用する提案になっています。この作品の最大の特徴は 何と言ってもプレゼンテーションの上手さです。全体レイアウト・ 各々の図面の精度も高く、大変わかりやすく表現されていて 高評価でした。肩の力の抜けた 素晴らしい作品です。
20171019-3.jpg

優秀賞夏の夜に降るふんわりこな雪

大石 真歩子(静岡県立科学技術高等学校)

何とも 詩的な心温まる作品です。世界的に工業化が進み 経済性とか、効率のみを追及する現代社会に疑問を抱き"自然と人間との関係"を再度見直すべきとの提案が、なされています。水 みどり 土 光 空気と共に暮らす夫婦が主人公です。家の中には大きな水車があります。この水車の活躍で水が浄化され いろんな場で利用され 人間の五感にまで働きかけます。せせらぎの音、そして遂に ホタルまでが蘇ります。夏の「こな雪」が舞っています。素晴らしい光景です。人間にとっての自然とは? そんなことを問いかける 心温まる 良い作品です。 20171019-4.jpg

奨励賞美濃和紙風力発電の家「七輪」

海野 秀斗(静岡県立科学技術高等学校)

この作品は、美濃和紙で町興しをできないか、ということから考えられたそうですが、町屋の坪庭が温度差で空気の対流をおこす仕組みを、うまく取り入れられています。七輪による熱を、美濃和紙風力発電機で空気の流れを捉え、それにより発電機をまわし電力をつくる、美濃和紙風力発電機は店のインテリアシンボルともなり、美濃和紙の良いピーアールにもなっています。店内の建具や照明器具のシェードなど、様々な美濃和紙の利用法も考えられ、美濃和紙の魅力を伝える空間として、デザインされています。丁寧に着色された図面によって、わかりやすいプレゼンテーションになっています。 20171019-5.jpg

奨励賞古い街並みの花屋さん

尾前 知加予(岐阜県立岐南工業高等学校)

この作品は町家の基本的なデザインと空間構成を継承しながら、現代的な店舗(花屋)と居住者の趣味等を活かした住まいをうまく組み込んでいます。
元々は母屋の裏手にあった庭を店舗空間の裏に移すことにより、店舗と住まいを明確に分離し、それによって店舗や住まいのリビングや寝室に心地よく光や風が入れることができるようになっています。また、大屋根によって生まれる高い天井高の空間もうまく生かしていることも評価されました。

20171019-6.jpg

B.アイディア・デザイン部門

優秀賞ばあちゃんちの玄関まわりをなんとかしたい。

瀧本 彩乃(静岡県立浜松工業高等学校)

題名からも読み取れるように、瀧本さんの強く優しい思いが伝わってくる、非常に現実味をおびた作品です。現状のおばあ様の家の問題点を的確に捉え、300㎜の段差というバリアを改善することでおばあ様の生活をより安全で、快適なものにしたいという、まさにバリアフリーの考えに基づいています。また、居間と玄関の間に小窓をつけ、居間にいながら玄関の様子を伺えるような工夫や、行き止まりの廊下からの動線の見直して、段差の解消だけでなく、住まい手のことをよく考えられた作品になっています。是非、おばあ様の為にも現実にしてほしいものです。

20171019-7.jpg

優秀賞LIVING IN THE FOREST

寺島 みなも(愛知県立起工業高等学校)

この作品は兄弟姉妹4人が使う部屋の問題点を解消しようとしたものです。何と言っても迫力あるパース図が目を惹きました。このパース図の中央にどっしりと備え付けられた装置により、散らかりがちなモノを収納し、空間を緩やかに分離すると同時に空間の立体的利用を可能としています。一見邪魔になりそうですが、木に見たてたどっしりとしたデザインが安心感と心地よさを与えてくれています。また、秘密基地のようなワクワク感も伝わってくる作品に仕上がっています。 20171019-8.jpg

優秀賞原木森々な部屋

山田 峰匡(岐阜県立岐阜城北高等学校)

この作品は部屋の中を大自然そのものにしてしまう、楽しさが溢れ出る、斬新な提案です。壁は自然の風景に近づける為に天然の岩石を用い、天窓の天井からは太陽の光が降り注ぎ、たくさんの植物が育っています。さらに部屋の中に川までもが流れ、川の水はパイプから引き込み、その水が地中を浸透し、木々が育っていく仕組みも考えられています。この自然に包まれた空間は癒しの場所となりそうですね。またスケッチからも大自然の迫力がよく伝わり、上手く表現されています。 20171019-9.jpg

奨励賞Assembly of Box-Shaped rooms

石川 恵悟(愛知県立起工業高等学校)

5人兄妹というところから生まれるリアルな悩みを明確にし、改善策を具体化した現実味をおびた作品です。大きな空間の中に各々の個室空間となるBOXを配置させることで、プライバシーを守りながらも、共有スペースでのコミュニケーションを大切にするというコンセプトがしっかり表現されています。また家族の成長とともに生活スタイルも変化するため、柔軟な使い方ができるように考えられています。 20171019-10.jpg

奨励賞ぎふっと風呂

太田 美里(岐阜県立岐阜工業高等学校)

このお風呂は家の中にあっても露天風呂のような自然との一体感を感じることができるようになっています。お湯につかって遠くの山々を眺め、リラックスできます。
また、家にいながら、あるときは新穂高温泉の湯、またあるときは下呂温泉の湯といった具合に県内各地の有名温泉にも入ることができ、温泉好きにはたまりません。
加えて、ガラスで仕切られた床下の川に魚を泳がせるなと夢いっぱいの「ぎふっと風呂」に仕上がっています。こんなお風呂が実現したら楽しいですね。
20171019-11.jpg

奨励賞宇 宙 図

岡山 乃愛(岐阜県立岐阜城北高等学校)

達者な図面表現にひかれ、思わず見入った作品です。図面全体からきらめく多くの星と大きな宇宙を連想させます。又地下室へのエレベーターも簡単に表現されているのですが、なぜか宇宙エレベーターを連想させます。どこにでもありそうな 一般的な部屋が、瞬間移動で宇宙空間に早変わり、そこで寛ぐ作者の姿が 目に浮かびます。照明 時計 スピーカー エアコンなどの設置案内図が用意されそれをめくると不思議な宇宙空間が表現されています。又地下室も達者な表現と説明文で納得させてくれます。全体的に奥行のある楽しいアイディアの 好ましい作品になっています。 20171019-12.jpg

奨励賞夏に集うウッドデッキ

岸 明音(岐阜県立岐阜工業高等学校)

この作品は高齢者である祖父母のために、ウッドデッキを用いて庭と室内の段差を解消しようとするものです。これだけであればよくあるリフォーム内容ですが、作者はこのウッドデッキを積極的に楽しく使うアイデアを盛り込んでくれています。外部空間であるウッドデッキを、外部空間をより身近なものとするための室内の延長空間としてとらえ、家族や親戚、友人などが集まって、緑のカーテンを視覚と味覚で楽しみながら流しそうめんに興ずる光景が目に浮かぶ、そんな作品に仕上がっています。 20171019-13.jpg

奨励賞AQUA BATH

白石 萌々音(岐阜県立瑞浪高等学校)

この作品を見て、子供のころ夏休みに川へ魚取りに出かけ、捕まえた魚を浴槽に入れてお風呂で遊んだことを思い出しました。
水槽の中で魚がのんびりと泳いでいるのを見ると心がとても癒されます。水槽が玄関や居間に置いてあるご家庭もあると思います。お風呂に入って汗を流しのんびりとリラックスして、壁面一杯の水槽でスイスイと泳ぐ魚を創造すると楽しくなります。
こんな楽しいお風呂を是非とも実現してください。
20171019-14.jpg

奨励賞人に優しい玄関

西川 朋杏(岐阜県立岐阜総合学園高等学校)

この作品は住宅で快適な暮らしをするため玄関をとらえて、現実的な提案をしたものです。高齢者や体の不自由な方の車いすを想定した引き戸やスロープそして、十分な広さのある玄関、脚力の衰えを感じている人のための収納にも配慮した玄関椅子、必要に応じて引き出せる手すり。また、普段は隠れていて身だしなみのため必要な時のための開閉式の鏡や化粧品の収納場所の確保、多目的に活用できる机の設置など様々な工夫をいただきました。
将来の自宅に洗練されたデザインで実現できるといいですね。
20171019-15.jpg
学校賞岐阜県立可児工業高等学校

第9回「わたしの住まいリフォーム・デザイン案コンテスト2017」入賞作品発表

第9回「わたしの住まいリフォーム・デザイン案コンテスト2017」の作品審査が本学で行われ、岐阜をはじめ愛知、三重、静岡、遠くは埼玉、宮城、沖縄から応募のあった146 作品の中から、以下のように入賞者と作品を決定いたしました。多数のご応募、ありがとうございました。
※各作品は二つの部門で選定・評価しました。

A.技術・デザイン部門: 提題された住まいを対象にして、現実的な問題(例えば、環境とエネルギー・高齢者や障がい者への配慮・コミュニティの活性化など)への提案を評価。

20171015-1.JPG

B.アイディア・デザイン部門:若々しく楽しい発想や斬新な図面表現、身近な実践例などを評価。

審査の結果、今回のコンクールでは両部門とも特選は該当なく、優秀賞と奨励賞を選定しました。

10月15日、本学にて表彰式を行い、入賞作品に対する総評が行なわれました。表彰式後には、作品の中だけでは表現しきれなかった内容や制作上の苦労話もお聞きすることが出来ました。
皆さん、おめでとうございます!

20171015-2.jpg
第9回 わたしの住まいリフォーム・デザイン案コンテスト2017
入賞者・入賞作品一覧
1. A 技術・デザイン部門
特選:
該当なし
建築士会賞:
小池 久遠(岐阜県立可児工業高等学校)
夫婦の着物ギャラリー
優秀賞:
飯野 有希(埼玉県立熊谷工業高等学校)
前庭から中庭、後庭へ視覚的効果を楽しむ町屋リフォームの提案
坂崎 栄亮(岐阜県立可児工業高等学校) 土間がつなぐ茶屋と町案内のコミュニティ
大石 真歩子(静岡県立科学技術高等学校) 夏の夜に降るふんわりこな雪
奨励賞: 海野 秀斗(静岡県立科学技術高等学校) 美濃和紙風力発電の家「七輪」
尾前 知加予(岐阜県立岐南工業高等学校) 古い街並みの花屋さん
2. B アイディア・デザイン部門
特選: 該当なし
優秀賞: 瀧本 彩乃(静岡県立浜松工業高等学校) ばあちゃんちの玄関まわりをなんとかしたい。
寺島 みなも(愛知県立起工業高等学校) LIVING IN THE FOREST
山田 峰匡(岐阜県立岐阜城北高等学校) 原木森々な部屋
奨励賞: 石川 恵悟(愛知県立起工業高等学校) Assembly of Box-Shaped rooms

太田 美里(岐阜県立岐阜工業高等学校)

ぎふっと風呂
岡山 乃愛(岐阜県立岐阜城北高等学校) 宇宙図
岸 明音(岐阜県立岐阜工業高等学校) 夏に集うウッドデッキ
白石 萌々音(岐阜県立瑞浪高等学校) AQUA BATH
西川 朋杏(岐阜県立岐阜総合学園高等学校) 人に優しい玄関

3.学校賞

      岐阜県立可児工業高等学校

各入賞作品および作品評などは、後日改めて掲載します。また、2018年2月17日(土)、18(日)岐阜柳ヶ瀬「てつめいギャラリー」にて展示予定です。
入賞者の皆さん、おめでとうございます。

第9回リフォーム案コンテストへ、146作品の応募が!

第9回 わたしの住まいリフォーム・デザイン案コンテスト2017 に今年も、A,Bそれぞれの部門に合計146点ものご応募をいただき、ありがとうございました。

出展してくださった高校も全国にわたり、昨年にもまして楽しい、ユニークな提案や、表現力の高い作品が揃いました。

厳正なる審査を行い、10月15日本学にて入賞作品の表彰式を行ないます。

多数のご応募、ありがとうございました!    

 

    

20170214.jpg

第9回わたしの住まいリフォーム・デザイン案コンテスト2017

 「第9回 わたしの住まいリフォーム・デザイン案コンテスト2017」を開催します。
 昨年度に引き続き、技術・デザイン部門とアイディア・デザイン部門にわけて、作品募集を行います。今年度の技術・デザイン部門も、提題された住まいへの提案となります。アイディア・デザイン部門は、楽しい発想や斬新な図面表現を評価しますので、建築・デザイン科以外の皆さんも、どんどん応募してくださいね!

20170214.jpg

<第9回 わたしの住まいリフォーム・デザイン案 コンテスト2017 > 募集要項
住まいを対象に、リフォームの提案を募集します。

1 応募期間 平成29年8月21日(月)~9月10日(日)(当日消印有効)
2 募集内容
住まい全体、あるいは住まいの一部を対象として選び、現況の様子あるいはリフォーム前(写真あるいは図)と、あなたの考えるリフォーム後の構想(平面図<寸法記入不要>・立面図・透視図など)を描いて送ってください。文系の方もどしどしご応募ください。

3 応募資格 高校生・短期大学生(専門・専攻は問いません)
4 作品応募規定
次の二つの部門があります。いずれかを選んで応募してください。
A:技術・デザイン部門
提題された住まい(本学HP掲載)を対象にして、現実的な問題(例えば、環境とエネルギー・高齢者や障がい者への配慮・コミュニティの活性化など)への提案を評価します。
B:アイディア・デザイン部門
若々しく楽しい発想や斬新な図面表現、身近な実践例などを評価します。
(リフォーム前の状態を図面や写真等で表現してください。)

A・B部門共通事項
(1)用紙:A4以上A2サイズまで1枚、紙質自由(ケント紙が望ましい。)
(2)氏名・学校名・学年などを「出品票」(本学HP掲載)に記入し、提出作品の裏面右下に糊付けして、下記郵送先まで送付してください。 
※作品が1点の場合でも、「出品者一覧票」(本学HP掲載)をお付けください。
5 郵送先 〒501-2592 岐阜市太郎丸80番地 
       岐阜女子大学生活科学科住居学専攻
「わたしの住まいリフォーム・デザイン案コンテスト」係
TEL:058-229-2211(代)
6 審査員  岐阜県内建築系教員・岐阜県建築士会会員・本学教員プロジェクトチーム
7 表彰及び賞 2017 年10月以降に表彰式をおこないます。
特選 1点 賞状、副賞(図書券5万円)
優秀賞 3点 賞状、副賞(図書券1万円) 
奨励賞 若干 賞状、副賞(図書券3千円) 
学校賞(優秀作品を多数寄せて下さった高校) 賞状、副賞(図書券2万円)
入賞作品は岐阜女子大学家政学部生活科学科住居学専攻HPに掲載し、2017年2月岐阜柳ヶ瀬「てつめいギャラリー」にて展示
8 その他
※作品の使用権は主催者に帰属し、応募作品は返却いたしません。
※内容に対する質疑応答はいたしません。
※規定以外の事項に関しては応募者の自由裁量とします。 

◆技術・デザイン部門の提題

付図のような間口2.5間の町家を対象にして、リフォームを考えてください。

1 設計条件
(1)第一種住居地域、建ぺい率60%、容積率200%とする。
(2)建物の出入り口は北西に面しており、前面の道路は幅員7mで北東から南西に通り抜けている。両側および道路をはさんで北西側も類似の住宅がつらなっている。
(3)住まい手は、30代の夫婦とする。
(4)職業は自由とする。

2 その他
(1)壁量は壁量計算で確認する必要はない。
(2)構造部材(梁、柱など)を露出する場合の部材の姿は、応募者に任せられる。
(3)現状の屋根は4寸勾配、瓦葺き。
(4)その他、図に規定されている以外の内容については、応募者の自由裁量とする。
(5)岐阜市では、「岐阜市景観基本計画(平成19年8月22日付け 第23回岐阜市都市景観審議会了承)」を策定し、新しい未来に向けて、視覚的な美しさとともに、地域固有の自然・歴史、人々が共有する価値観や文化がまちの表情としてあらわれ、安らぎや潤い、愛着や人々の温もりにより精神的な満足感や快適性が得られるものを真の美しさとしてとらえた美しい都市づくりに向けて、景観の形成に取り組んでいます。
※ なお、この提題の町家は、本学の学生が1981年に調査した「旧中川原町並調査報告」(岐阜市教育委員会刊)に載っているものを再構成したものです。


昨年の入賞作品はこちら

わたしの住まいリフォーム・デザイン案コンテスト募集要項及び出品票、出品者一覧票

技術・デザイン部門の提題

第8回「2016わたしの住まいリフォーム・デザイン案コンテスト」入選作品と審査評の発表!

 皆さん、こんにちは。

第8回「2016わたしの住まいリフォーム・デザイン案コンテスト」の入賞等作品と審査評をご紹介します。

20161011.jpg

A.技術・デザイン部門

優秀賞:技術・デザイン部門
加藤瑠佳(岐阜県立可児工業高等学校) 「土間と中庭のある陶芸家の住まい」

a.jpgこの作品は、「町家」という都市に住むための伝統的な居住装置の特性を良く理解した上で考えを練られた作品として多くの審査員から高く評価されました。
まず、陶芸家の工房および店舗と居住スペースを一体的に計画されており、職住一体の町家の空間構成がうまく活かされています。居住者とお客さんの動線を分離しながら工房によって2つを結びつけ、双方にとって使いやすい空間構成となっています。また、土間、中庭、庭の役割を踏まえた室配置となっています。その上で、吹き抜けでつながった共用スペースを設けるなど工夫を加えることで、伝統に新たな知恵が付加された作品に仕上がっています。

優秀賞:技術・デザイン部門
石関 華(静岡県立科学技術高等学校)「WADOUGU~伝統の新たなカタチ」

b.jpgこの作品は、伝統工芸である和紙の新たな利用法を、体験型工房から発信するという、ちょっとユニークな提案も含まれている作品である。前庭から奥の体験型工房へ人々を導く仕掛けは、和紙に興味のある人だけではなく、ふらっと中に入ってみたいという気にさせる空間づくり。1階部分をすべて地域に開かれた空間としたため、住居部分は手狭な感じがするが、体験型工房やふれあいの広場が、この家族にとっての接客空間であると考えるなら、とても豊かな住居空間である。プレゼンテーションもわかりやすい画面構成がなされ、図面、パースは美しく丁寧に描かれており、イメージが伝わるイラスト画にも感心しました。

優秀賞:技術・デザイン部門
瀧 英理佳(静岡県立科学技術高等学校)「記憶を生む家」

c.jpgこの作品は、季節の移ろいを感じることができる町屋暮らしの中で、豊かな感性を育み、五感と結びついた記憶が、大切な思い出となることを自身の経験とも重ね合わせ、つくられた作品である。店舗だけではなく、中庭に面した場所に体験空間を併設することにより、観光客や地域の子供たちの体験学習の場ともなり、町屋空間を楽しむ工夫がなされている。
また、住宅部分では、玄関から直接つながるダイニングキッチンとその2階のリビングが、現代の暮らしに合わせた接客空間である客間と日常空間である居間になっている。訪れた人たちを優しく向かい入れるリフォーム作品となった。

奨励賞:技術・デザイン部門
星野綾音(静岡県立科学技術高等学校)「木と水と私のつながり」d.jpg

 岐阜市の伝統産業である和傘を販売する店舗併用住宅にリフォームしました。伝統的な町並みの中に伝統産業に関する営みを取り入れたことも評価できます。
また、家族の入り口と店舗を分離し、家族の入り口を奥まった部分にセットバックしたことも、よく配慮されています。平面的には、既存の中庭をうまく活用しています。建物の中に緑を多く取り入れ、そのための水の確保に雨水の有効利用が考えられています。
ドローイングについては丁寧でとても見やすくなっていますが、正面の伝統的デザインへの配慮や傘のスタイルへの配慮も望まれます。

奨励賞:技術・デザイン部門
宮嶋里紗(静岡県立科学技術高等学校) 「守る家」e.jpg

ゾーニングを通りに面した工房部分と、その奥にある中庭を挟んだ家族のプライベート部分に明確に分離しており、住居部分は店舗とつながりつつ落ち着いた空間となっています。
店舗部分は1階の間仕切りを大胆に取り払い、室内に植物を配しています。2階には1階が望めるテラスを設けるなど、広々とした空間構成で夢がひろがりますが、屋根を支える配慮も表現できるとよいでしょう。
ドローイングの表現力もあり、明るく軽やかにまとめられていて、ファサードは元々のデザインを大切に生かしています。

奨励賞:技術・デザイン部門
石川夢菜(宮城県立宮城県工業高等学校)「まちの古書店カフェ」f.jpg

この案には否定的な評価もありました。西洋的なハーフティンバー風の妻入りの外観は、在来木造の平入りの町並みとは異質ではないか、というわけです。誰もが最初に気づくことです。しかし、石川君は十分それを知っていて敢えてこのような選択をしたと考えられます。町の活性化のためには、町並みへの外観的な統一や均質な雰囲気だけを墨守していればいいのか、といういわば異議申し立てと捉えたならば、どうでしょう?
この案は中庭を中心として平面的にも立体的にも実によく練られています。様々な細かい配慮もうかがえます。何よりも私たちの心を打つのは床面の素材を愛おしむように図面が表現されていることです。本評者は総合的に見て優秀賞でもよいと思うほどでした。

B.アイディア・デザイン部門

優秀賞:アイディア・デザイン部門
西村祐里(岐阜県立岐阜城北高等学校)「多機能キッチン」

a1.jpg野山でブドウやナシをもいで仲間とともにその場で食べたり、浜辺で捕まえたばかりのピチピチした魚や貝を分け合って食べた時の、みずみずしい体験をこの応募案は想い出させてくれます。現在の食卓では大方忘れてしまっていても、食事前の「頂きます」と合掌する時にかすかに頭をよぎる、自然の恵みへの敬虔な感情の大切さをこの応募案は楽しい雰囲気の中で私たちにさりげなく伝えてくれます。
人が「食べる」ということの不思議さを考える出発点のような作品に見えました。

優秀賞:アイディア・デザイン部門
中世古快(愛知県立起工業高等学校)「Atelier room」

b1.jpgこの作品は、油絵が好きな作者が思う存分絵を描きたいという強い願望が伝わってくる意欲的な作品となっている。とてもワクワクさせられました。
審査員に評価されたのは、部屋の平面的なスペースを変えずに屋根勾配を利用して立体的な利用を図ることで、必要なゆとりのスペースを生み出している点です。このことで、同一の空間の中でも生活(寝る、くつろぐ)とアトリエ(絵を描き、飾る)のスペースを分け、機能的に使える部屋を実現しています。また、さすがに絵が好きなだけあってプレゼンテーションも見やすく美しく仕上がっていました。

優秀賞:アイディア・デザイン部門
林和花菜(愛知県立起工業高等学校)「SECRET BASE」

c1.jpgこの作品は、誰もが憧れる「秘密基地」を部屋の中に作ろうというワクワク感満載の作品である。
過去のコンテストにも秘密基地を題材とした作品はあったが、どちらかと言えば夢物語のような作品がほとんどでした。この作品の秀逸なところは、四角の部屋の隅と対角線を上手に使っている空間構成の妙、クローゼットとベッドルームの多機能家具の具体性と現実性である。限られたスペースが十二分に活かされた計画となっています。是非、自分の部屋や将来の子ども部屋で実現してほしいものです。

奨励賞:アイディア・デザイン部門
小林拓未(岐阜県立岐阜工業高等学校)「流れを感じる部屋」d1.jpg

自宅の部屋にビオトープを取り入れるという斬新なアイディアです。透明ガラスでできた屋根と壁をつたって流れる水から清涼感を感じ取れます。
井戸水をくみ上げて流せば水温が安定し、夏は涼しく冬は暖かな部屋になりそうな予感がします。室内に設けたビオトープで魚を飼育したり水草を育てたり、この部屋から出たくなくなりそうな快適な空間になり、家族団らんの空間となりそうです。

奨励賞:アイディア・デザイン部門
髙井 那奈(岐阜県立岐阜城北高等学校)「My favorite space」e1.jpg

この作品は、吊るす、掛ける、畳むというそのモノを素敵に見せる収納方法を使って、自分の大好きなモノで空間をディスプレーしたアイディア作品です。
壁面を確保するために、窓も高窓、ベットはロフト空間へ配置し、そのための階段も収納棚として利用するなど、部屋の機能と環境にも十分配慮されています。内装材も木材にこだわり、居心地の良いくつろぎの空間となりました。床の一部をガラス面にしての床下収納は、ロフトや階段からの眺めは良いのですが、どうしても部屋の中の移動では大好きなモノを踏むという行為になりますので、人によっては意見が分かれるアイディアかもしれません。
ファッションに興味があり、楽しんで考えられたことが伝わってくる作品です。

奨励賞:アイディア・デザイン部門
島崎華帆(岐阜立岐阜城北高等学校)「私の部屋 relax room」f1.jpg

アイディア部門の作品ですが、非常に現実味を帯びた優しい作品です。
限られたスペースを立体的に使うことで、リラックスできるゆったり目の空間を手にいれようとしています。床置きのベットを持ち上げ、その下に勉強机を入れ立体的に使うことで、ゆったり感を得ようとしています。
インテリアも雲形の照明や、風船、花の形の時計、花柄の内装、淡い内装色の構成で優しく纏められ、作者の意図が十分に伝わる好感のもてる作品です。

奨励賞:アイディア・デザイン部門
藤田万由奈(岐阜県立大垣桜高等学校)「こもれび風呂」g1.jpg

『こういうお風呂があったら 楽しいだろうな~!』そんなことを思わせる作品です。
近頃の住宅のお風呂は、昔と違ってインテリア的にも相当考えられ、ゆったりとした時間を過ごせる場所になっています。『豆電球のようなあたたかみのある光に包まれながらお風呂に入る』作者の強い思いが、よく伝わってきます。まだこのようなお風呂を見たことはありませんが、いつの日かこのようなお風呂に入ることを楽しみにしています。内装色は濃いグリーンでも良かったかな?そんな気がします。

奨励賞:アイディア・デザイン部門
安藤瑞姫 (岐阜県立大垣桜高等学校)「ADVENTUROUS ROOM」h1.jpg

若さ溢れる提案です。主人公は、『5才の男の子』、イメージパースも5才の男の子と言うイメージ通りに細部に至るまで元気に溢れています。力強い滑り台、少し乱雑に置かれた本、サッカーボールと野球道具などは、いかにも5才の男の子の部屋です。素晴らしい観察力です。頭上に空けられた窓からは、きれいな夜空が見え楽しかった1日が終わります。ぐっすりと眠りにつきます。この部屋からは、きっと元気な男の子が育つでしょう。そんな気にさせる楽しい・温かい作品です。

奨励賞:アイディア・デザイン部門
仲里萌(沖縄県立浦添工業高等学校)「太陽が差し込む家」i1.jpg

少し不思議な案となっている。したがって否定的な意見もありました。
1階の玄関から真直ぐに進み、右に折れた廊下はどのようなはたらきがあるのでしょうか。
廊下が「コ」の字の面白い形になるので想像を誘います。2階への階段を上りきった突き当りの4畳の廊下は何でしょう、また想像を誘います。屋上はジャグジーバスなどがあり楽しそうです。さらに料理を作る流し台もありますが、なぜかパラソルがそこからずれています。
妙なところが目立つのは、おそらく多くの思いやアイディアが収斂しないままモゾモゾとうごめいているところから来るのでしょう。しかしそこがこの案の魅力にほかなりません。
器用にまとまった優等生的な案が良いとは限らないということですね。

学校賞
静岡県立科学技術高等学校