子ども発達専修

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施設実習から学んだこと

養護施設とは、虐待、障害、貧困、事故、様々な理由で実親と暮らすことができない18歳以下の子どもが自立した生活を送るために暮らす施設です。一般的に閉鎖的で隔離されているイメージをもたれますが、実際、実習へ赴くと、家庭のように温かい雰囲気で、伸び伸びと生活ができる場所でした。

以前の保育実習と比較すると、役割と仕事内容も違い、子どもとの関わり方も全く違いました。子どもから求められる愛情を『受け止め、育む』のが保育園に対して、正しい愛情を『教える』のが施設です。それは他人との距離のとり方や関わり方をスキンシップではなく、言葉や行動で教えるということでした。将来、子ども達が社会に出て自立して生きていくために必要なことだと分かりました。

基本的な生活習慣を正すことや人間関係の形成は、2週間の実習では培うことはできません。子どもと大人の絶対的な信頼感は時間をかけて成立することを感じることができました。また、信頼関係を回復するためには、行動と言動・表情から子どもと家庭の背景を客観視して、個々によって応じることが重要です。

子どもと直接関わるだけではなく、間接的な関わりとして、掃除・洗濯などの身の回りの世話や地域・支援機関との連携も施設では、全て『子どものため』だと知りました。自分の行動は、最終的には全て子どもに影響するので、直接的な関わりだけが重要ではありません。目に見えない間接的な関わりを一つでも怠ると、子ども達を健全に育成することができない可能性もあります。一つ一つの関わりに、責任があると学ぶことができました。

子ども発達専修2年 松澤さくら(大垣桜高等学校出身)