ゼミ研究・活動
管理栄養士へのステップ ~4年生 卒業研究 板屋研究室~
板屋研究室では、地域住民の健康と食生活の改善について研究をしています。
今年度は、女子大生の食物の摂取状況について調査、分析をおこなっています。日本人、特に若い世代で摂取不足が気になる野菜の摂取について、本学科の3年生を対象に、食物摂取頻度調査並びに野菜摂取に関する意識調査を実施しました。
野菜摂取量を増やすために、国や自治体ではさまざまな取り組みがされていますが、なかなか増えていないのが現状です。野菜摂取について何が妨げになっているのか、摂取量の多い人と少ない人とでは意識や食行動にどんな違いがあるのかを研究しています。
今後、研究結果から明らかになった課題をもとに、住民の野菜摂取向上や食生活改善をめざし、地域への普及方法を研究していきたいと考えています。(板屋研究室)
管理栄養士へのステップ ~卒業研究 丹羽研究室 「防災食」~
今年度は、火を使わない「防災食」を提案します
災害時・非常時に、少しでも「いつもの食事」に近い食事を準備できるよう、
昨年度に引き続き、「防災食」レシピの提案をおこなっています。
カンパンなどのいわゆる非常食ではなく、
日常でも使う缶詰や乾物、お菓子、パック飲料などを利用して作る「防災食」です。
昨年度の
◆ 生野菜を使わない
◆ 包丁は使わない
◆ 調味料は使わない
に加えて、今年度は
◆ 火を使わない
もコンセプトにしました。
電気、ガス、水道などのライフラインが断たれた時でも作れます。
計量も必要ありませんし、特別な道具も要りません。
目分量でも美味しく作れる、簡単レシピです。
栄養面では、災害時に不足しがちな、たんぱく質や食物繊維を意識しました。
今年度は、レシピ集の配布だけでなく、一部の学生に試食をしてもらいました。
試食したのは、「ツナマヨ風切り干しサラダ」と「麩もなか」です。
試食した人からは、
「レシピを見ただけとは違い食べたら想像よりすごく美味しかったです」
「見た目よりも味が良くて驚きました」
と、ほとんどの人から美味しいという回答をいただきました。
この試食体験が、その後の食品備蓄にどう影響するか、10月30日(日)の卒業論文口頭発表会で報告する予定です。(丹羽研究室)
管理栄養士へのステップ ~4年生 卒業研究 増田研究室~
増田研究室では寮の給食を提供しています。給食は安心・安全でなければいけません。安心・安全な給食を提供する方法は一つだけではありません。従来の調理後、速やかに提供するシステム以外に新調理システムと呼ばれる方法があります。新調理システムの1つである真空調理システムで前期期間、寮の給食を提供しました。
安心・安全な寮の給食の提供だけでなく、美味しいメニューを提供するために、試作をするなど工夫をしました。
前期期間で寮食の提供は終わりましたが、研究のまとめとしてレシピ集作成だけでなく、今年度の経験を生かし、来年度に向けて今年度出来なかった新メニュー等の提案を考えています。(増田研究室)
管理栄養士へのステップ ~4年生 卒業研究 藤田研究室~
藤田研究室では、昨年に続き「沖縄の健康寿命の延伸」「地域における生活習慣病の予防にむけた活動」、新しく「山県市の健康増進」をテーマに、卒業研究活動を行っています。
- 「沖縄の健康寿命の延伸」
沖縄県で収穫する事が出来る「島野菜」に着目して、祖父や祖母、その知人などにご協力いただきアンケート調査を行いました。
戦前から現在までを比較し、どのように食生活が変化していったのかを知り、今後の健康寿命の延伸を目指すために、どのような食生活を送ったら良いのかを考えていきたいと思います。
山県市で採れる野菜に含まれる栄養素に着目し、メニュー考案を行っています。市民の方々に、栄養に興味を持っていただき、家庭での調理に活用していただけたらと、試作を繰り返しているところです。 リーフレットも作成し、食塩を減らす方法や調理法などを知っていただき、高血圧予防に貢献することを目標にしています。 |
- 「山県市の健康増進」
山県市民を対象に「他市町と比べて、なぜメタボリックシンドロームに該当する年齢が高いのか」について研究しています。集団検診を利用する市民、山県市役所の職員の皆様にご協力をいただき、普段の生活習慣に関するアンケート調査を行いました。
この研究を通して、地域の健康増進に貢献できるような管理栄養士になりたいです。
管理栄養士へのステップ ~4年生 卒業研究 伊佐研究室~
伊佐研究室では、栄養生理を基本に、栄養素の代謝や栄養素自体の特性を調べる研究をしています。本年度は、動物を使用したミネラル代謝の実験と、発酵食品中のビタミン含量の変化を調べる実験を行っています。
動物を使用したミネラル代謝を調べる実験では、タンパク質の種類を変えた飼料を作成して、動物に摂食させ、排泄されるミネラルの量を比較します。タンパク質の種類によってどのように異なってくるのか、また摂取するタンパク質の量によってどのように変わってくるのか、比較検討する予定で進めています。
発酵食品中のビタミン含量の変化を調べる実験では、発酵食品として漬物をターゲットにしています。野菜はそのまま食べるよりも漬物にすると、微生物の働きによってビタミンの含量が増加します。そのビタミンの増加が野菜の種類や漬物の種類などによってどのように変わるのか、比較しています。
実験は、いつも自分たちの考えていた結果が出るわけではありません。また計画した通りに進まないことも多いです。しかし、伊佐研の皆さんは毎日トライ&エラーを繰り返しながらも少しずつ前進し、実験の楽しさ、面白さを感じてくれています。(伊佐研究室)