開設科目一覧(デジタルアーカイブ専攻)

授業科目名 授業概要 通信
伝統文化特講  伝統文化に関する知識や理解をふまえたうえで、教育に関する分野の研究では教育基本法や学習指導要領に基づいた伝統文化の教材化とその利用について、文化情報あるいはデジタルアーカイブの開発研究に関する分野の研究では有形・無形文化財、伝統芸能、地域の文化活動撮影記録、管理保存、提示、活用に至るデジタルアーカイブの開発とその利活用などについて学修する。 T
地域文化特講  地域文化のデジタルアーカイブについて、文化の理解、撮影記録、保存(保管)、利活用などの各プロセスの概要を理解し、撮影方法や機材、記述のためのメタデータについて実践に即して考察する。最終的に身近な地域文化のデジタルアーカイブなどへの適用方法について学修する。 T
文化学特講
-日米文化の比較-
 文化には、精神文化から生活文化まで、あるいはエリート文化から大衆文化、さらにはサブカルチャーと呼ばれるものまで、多様な局面がある。このような複雑な成り立ちの文化を抽象的に「文化」のひとことでまとめてしまうのではなく、日本とアメリカに生じてきたさまざまな文化現象、あるいは文化問題にそくして具体的に受け止め考察する。 T
社会言語学特講
-言語と社会-
 人間は社会の中に存在している。社会とは人間と人間との結びつきであり、最も根本的な結びつきは言語を通して行われる。この授業では、言語を分析することにより、社会と人間の関わり、人間と人間の関わりを社会言語学の観点から見てゆく。そこでは、性別、年代の違いによる言語、差別語、外国語と母語、言語政策など、様々な視点から検討してゆく。 T
デジタルアーカイブ文化政策特講  デジタルアーカイブ化の対象となる文化的価値の評価、デジタル保存・管理のための技術、法と倫理などの基本的な理論について国内外の事例を通じて修得する。また、最新のデジタルアーカイブ化に関する世界的動向と研究動向について調査し理解する。各省庁の資料、閣議決定等を参考に著作権法や「デジタルアーカイブ整備推進法」等法制度整備の方向性を理解し、考察する。 T
デジタルアーカイブ特講Ⅰ
-ナレッジマネジメント(知的創造) -
 デジタルアーカイブは、知的財産として過去から現代までのあらゆるデータを保管して次の世代へ伝承するとともに、国内外で流通し活用することで知的創造が可能であることから、知識基盤社会を支えるために重要な手段である。そこで、デジタルアーカイブの活用およびデジタルアーカイブを用いた知的創造である知の増殖型サイクルについて学修する。 T
デジタルアーカイブ特講Ⅱ
-デジタルアーカイブ研究論-
 知識基盤社会において、デジタルアーカイブについて責任をもって実践できる専門職であるデジタルアーキビストが必要とされている。そこで、デジタルアーキビストの学術的な基礎として、デジタルアーカイブに関する歴史から我が国の動向並びにデジタルアーカイブの課題を学ぶ。 T
デジタルアーカイブ特講Ⅲ
-メディア論-
 公文書の収集、保存、管理、利用を主たる目的として始まったアーカイブズは、その規模と対象が広がった。それぞれのアーカイブは独立して存在するのではなく、連携し情報の集合体・知識基盤としての様相を強めてきた。そこで、集合体としてのアーカイブ及び、いわゆる組織アーカイブや収集アーカイブに関して、メディア論の視点から、文化、教育、自治体、産業を考察する。 T
文化情報管理特講
-知的財産権等権利処理-
 知的財産権等権利処理について、デジタルアーカイブ研究開発の側面から実践的な開発事例を通じて解説する。基本的な理解を踏まえ著作権、肖像権、プライバシー保護等のデジタルアーカイブに関わる権利処理の最新の動向を理解し、実践力を習得させる。それらをめぐる政策的課題を解説し、法制度等解決可能性を考察する。 T
アーカイブ研究Ⅰ
-文化資料研究-
 多様なアーカイブの中から教育学習資料に着目し、そのアーカイブ化について実践的に考察する。これまで、教育学習資料は人類の知的遺産の中から精選されたものを、教育内容や目的、発達段階ごとに編纂されてきたが、文化財のオープンデータ化が進展することにより、一次資料の利用が容易になっている。このような状況を踏まえ、教育学習資料を有効に活用するためにはどのように収集・記録・整理・保存していくべきなのかを考察する。 T・S
アーカイブ研究Ⅱ
-MLA資料研究-
 図書館、博物館、公文書館等デジタルアーカイブ提供機関において、対象資料の文化的価値の評価、デジタル保存・管理のための技術、著作権、肖像権、個人情報保護、プライバシー等に係る権利処理や倫理への対応など基本的な処理がどのように行われているかについて国内外の事例を通じて研究する。併せて、デジタルアーカイブ提供に関する国際的動向について調査研究し理解する。 T・S
アーカイブ研究Ⅲ
-オーラル・ヒストリー研究-
 オーラル・ヒストリーの歴史的背景と意義を理解し、各種事例からオーラル・ヒストリーのデジタルアーカイブ化のための記録プロセスとその留意点について学修する。最終的に、オーラル・ヒストリーのデジタルアーカイブ化の実践として話の記録およびコンテンツ化について演習を行う。 T・S
実践研究I  デジタルアーカイブの理論と実践を、具体的に考究する能力を涵養する。最終的に、考究した調査研究の成果を論文としてまとめ、デジタルアーカイブ学会または日本教育情報学会、デジタルアーカイブ研究会等の開催する研究会・フォーラムで発表し、社会に発信することによりデジタルアーカイブの振興に資する。 T・S
実践研究II  デジタルアーカイブは、さまざまな分野で必要とされる資料を記録・保存・発信・評価する重要なプロセスである。今後、知識基盤社会おいてデジタルアーカイブについて責任をもって実践できる専門職であるデジタルアーキビストが必要とされている。
ここでは、デジタルアーキビストの学術的な基礎として、地域資源デジタルアーカイブに関する手法やデジタルアーカイブの課題を実践的に学ぶ。
T・S
文化メディア演習  文化情報には、文化財、文化活動など、有形のモノから無形のモノまで多種多様にあり、またそれらを固定する媒体も、静止画、動画、アニメーションなど様々である。そこで、それら各種メディアの特性を理解し、総合的な文化情報の管理、流通を行うための、撮影方法や処理方法について演習を行う。 T・S
デジタルアーカイブ演習  文化財・地域の文化活動など、文化に関する情報の記録・デジタル化・データベース制作およびメタデータとしての情報カテゴリーの構成、シソーラスなど、文化情報の管理・流通に関する演習を実践例をもとに行う。さらに、岐阜女子大学文化情報研究センターで管理されている国内外の文化情報を用いて、高度なデジタルアーカイブ化のスキルを身につける。 T・S
※ <通信開設科目> T・・・テキスト履修科目 T・S・・・テキスト・スクーリング履修科目

修士論文タイトル(抜粋)
● 竹筬製作のデジタル記録保存と伝承の可能性を探る‐職人の技術の記録保存のケーススタディと課題の検証‐
● 在欧日本史資料のデジタル化による活用とその問題点‐臼杵(うすき)ポルトガル文書を中心に‐
● 埋蔵文化財出土情報のデジタルアーカイブ化に関する実践的研究
● 学校司書における資質・能力に関する実践的研究
● 児童生徒の生活目線からデジタルアーカイブした個別学習材の研究
● 学習指導計画の基礎資料としての算数デジタルアーカイブの活用
● 地域資源デジタルアーカイブの活用研究~飛騨高山匠の技デジタルアーカイブの保管管理と活用に関する研究~