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教員情報

学部・学科家政学部 健康栄養学科
職種教授 【博士】
氏名(カナ)キシガミ アキオ
氏名(漢字)岸上 明生

研究分野

生理学

研究テーマ

 生物にとって、食物は、栄養を取り込むためのものですが、ヒトは、料理を食べることとして楽しむことができます。料理は、味、匂い、食感、盛りつけ、雰囲気などの要素を楽しむことになります。これら全ての要素は、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚などに分類されるヒトの全ての感覚に関係します。感覚は、化学物質、光や物質の振動などの刺激が、感覚器官から脳に伝わって、情報処理された結果です。脳は、情報を伝える仕組みの発達した神経細胞の集まりであり、その情報処理によって、体全体を調節しています。また、ホルモンによる調節の仕組みももっています。全ての生物の基本単位である細胞は、情報を伝えるための仕組みを化学反応経路として持っていますが、その構成分子や反応経路が,いくつかの共通したものであることが明らかになっています。
 細胞内の情報伝達の仕組みの中で、Gタンパク質共役型受容体、Gタンパク質、イノシトールリン脂質分解酵素,TRPチャネルなどで構成される反応経路は、多くの種類の感覚器に関係することが分かっていますが、その仕組みの詳細は、ほとんど謎に包まれています。この経路の普遍的な性質を研究する上で、研究のしやすい材料を選ぶことは、非常に重要な要素です。感覚細胞は,この条件に適合しています。感覚細胞の1種である無脊椎動物の視細胞は、上記の反応経路が特殊化した細胞であり、この仕組みを解析する良い材料になり得ます。例えば、反応経路で産生するイノシトールリン酸がどのような蛋白質と結合するかの疑問に対して、スルメイカの視細胞の中に含まれるタンパク質を検索した結果、8種類の主要なタンパク質を発見しています。
 G蛋白質、イノシトールリン脂質、TRPチャネル、細胞骨格を介した情報伝達系といった細胞内情報伝達系における主要な研究課題を解決するため,視細胞の仕組みを主に蛋白質の機能解析の手段によって分子レベルで研究しています。研究は、新しい機能モデルや概念の提案を行うことを目指しています。細胞内の情報伝達の仕組みを明らかにすることは、脳の働きや感覚とは何であるかを明らかにすることであり、いろいろな領域に影響することが期待されます。
 例えば、感覚の仕組みから、よりよい料理とは何かを明らかにできることになります。

研究実績一覧

論文・資料作品等

表題単・
共著
刊行概要(共著者名)関連授業科目
運動と緑茶ポリフェノール摂取による骨量減少の緩和効果 共著 岐阜女子大学紀要第42号,平成25年3月,p93-98 高齢者の骨粗鬆症予防に運動習慣は効果がある。緑茶の抗酸化性の成分の摂取と、骨密度の測定を組み合わせて検討した。その結果、緑茶摂取とを運動習慣に組み合わせると骨粗鬆予防につながる可能性があることを報告している。
(共著者:高井一美・長谷川昇)
運動生理学実習,生理学,解剖生理学
(報告)食品原料への加工過程において保持されているヨモギの抗酸化物質の量と質の評価 共著 岐阜女子大学紀要第41号,平成24年3月,p109-113 地域特産品として利用可能なヨモギ品種のスクリーニングにおいて、抗酸化物質を多く含む品種の選別を選別目標にしておこなった。その過程において、抗酸化物質に注目し、含有量や食品加工時の成分損失や食品加工時の効果を検討した結果を報告する。
(共著者:宮崎利絵・加島隆洋・高田満郎・長谷川昇)
解剖生理学,運動生理学実習、生理学
水処理における馬鈴薯のカリウム含有量の変化 共著 岐阜女子大学紀要第41号,平成24年3月,p23-27 腎臓病などの患者が、カリウム摂取制限の食事治療を受ける場合がある。食材からカリウムを減少させることは、調理品目の可能性を広げる上で重要である。従来の方法の問題点を受けて、水処理による減カリウム方法を提案している。
(共著者:藤田昌子・笠井恵里・水野幸子)
生理学
なぜ、微絨毛型視細胞は、GPCRとイノシトールリン脂質代謝による細胞内情報伝達機構の研究材料なのか。 共著 食物栄養と食文化第1巻,平成24年3月,p20-25 (共著者:平野可奈) 解剖生理学,解剖生理学実習,運動生理学実習
TRP channel of squid photoreceptor cells has affinity to Inositol-1,4,5-trisphosphate 共著 Proceedings of the3rd European Conference on Chemistry for Life Sciences,平成21年12月 解剖生理学,解剖生理学実習,運動生理学実習
Arabidopsis plasma membrane protein crucial for Ca2+ influx and touch sensing in roots. 共著 Proceedings of National Academy of Sciences in USA 104: 3639-44,平成19年2月 Y.Nakagawa, T.Katagiri, K.Shinozaki, Z.Qi, H.Tatsumi,T.Furuichi, A.Kishigami,M.Sokabe,I.Kojima, S.Sato, T.Kato, S.Tabata, K.Iida, A.Terashima, M.Nakano, M.Ikeda, T.Yamanaka, and H.Iida 解剖生理学,解剖生理学実習,運動生理学実習
機械刺激を感知するイオンチャネル --TRPチャネルを中心に 共著 別冊「医学のあゆみ」 イオンチャネル最前線update,平成17年8月,p162-168 (共著者:曽我部正博) 解剖生理学,解剖生理学実習,運動生理学実習

学会・研究発表

表題単・共著発表概要(共著者名)関連授業科目
Conditional interaction between microvillous membrane and cytosolic proteins in squid photoreceptor cells 単著 the 5th Asia Oceania Conference on
Photobiology (AOCP)
, 平成23年7月30日-8月1日,
Nara, Japan
解剖生理学,
解剖生理学実習,運動生理学実習
TRP channel of squid photoreceptor cells has affinity to Inositol-1,4,5-trisphosphate 共著(筆頭) 3rd European Conference on Chemistry for Life Sciences,Frankfurt am,平成21年9月

(共著者:Yutaka Watanabe, Masato Hirata, Yasuo Tsukahara)

解剖生理学,解剖生理学実習,運動生理学実習
スルメイカ視細胞の微絨毛内のタンパク質複合体 単著 平成21年8月 解剖生理学, 解剖生理学実習,運動生理学実習
弛緩操作で開始される細胞骨格の再構築過程 共著 第79回日本動物学会大会(福岡) (共著者:坂口菜朋子・古家喜四夫・曽我部正博) 解剖生理学,解剖生理学実習,運動生理学実習

共同研究・委託研究等

表題主・分発表概要関連授業科目
文部科学省科学研究費補助金 特定領域研究(領域番号454) 移動知 課題番号20033030 生体アミンによる本能行動の発達と発現の調節機構 平成20~21年度 (研究代表者:長尾隆司)

教育業績

授業科目の名称講義等の内容講義と関連する
著書・論文と関連事項
解剖生理学 人体の構造・機能・疾病の成り立ちのうち、特に正常な人体の構造と機能の分野について、細胞の生理機能が基本と菜って、臓器の位置と機能、および各々の関連や調節を理解することを目標とする。 生理学,細胞生物学
解剖生理学実習 解剖生理学で学んだ知識を実験によって再確認し、正常な人体の構造と機能の理解を深める。その結果、環境変化に対する対応機構を理解し、疾病の成り立ちへの導入となることを目標とする。 生理学,細胞生物学
運動生理学実習 運動生理学で学んだ知識を実習によって再確認し、運動処方を作り運動指導を行えることを目標とする。運動療法を行うにあたり、身体運動の仕組みとして、運動に関係する循環器系、呼吸器系の生理機能について、心電図や呼吸機能を測定することにより理解する。さらに、酸素消費量や1分間走により身体適合性の評価を行い、運動負荷検査により最大酸素摂取量を推定し、運動処方の際の最適運動強度を決める。 生理学,細胞生物学