健康栄養学科

食育・教育

管理栄養士へのステップ ~卒業研究 丹羽研究室 「防災食」~

生野菜、調味料、包丁は使わない「防災食」の提案

もし、災害に見舞われたとき...

少しでも「いつもの食事」に近い食事ができれば、

心も体もホッとできるはず。

 

そんな思いで、今、防災食」レシピの提案をおこなっています。

取り組むのは、学生4人で結成した、チーム「Gijyo-Bosai-Kitchen2021」のメンバーです。

(丹羽研究室2人、大場研究室2)

 

【レシピの特徴】

・普段から使える「常温保存食品」のみを利用
  ・缶詰やインスタント食品、乾物、お菓子など、賞味期限の長い食品を使う

・断水時にも作れる

  ・洗う必要のある生野菜は使わない

  ・極力、調理器具などの洗い物を出さない(包丁は使わない)

・目分量でも美味しく作れる

  ・計量しなくてもいいように、調味料は使わずお菓子やおつまみ、ふりかけなどで、やさしく味付け

 

 

簡単で、しかも、美味しい!

「おもしろそう」「作ってみたい」と思ってもらえるよう、あっと驚く意外性も探求しています。

災害時だけでなく、普段の食事にも使えるアイディアレシピです。

 

管理栄養士を目指す学生らしく、栄養バランスも考えています。

特に、災害時に不足しがちな、たんぱく質や食物繊維がしっかり摂れます。

  

先日、健康栄養学科1年生を対象に、レシピ集の配布、レシピ動画の配信をおこないました。

 

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この防災食レシピを通じて、

「災害時を意識して、いつもの食品を多めに備蓄する」

という人が増えることを、願っています。(丹羽研究室)

 

 

 

管理栄養士へのステップ ~卒業研究 和田研究室~

生涯をより健康に過ごすために・・・どのような食生活にすると良いのか?

 今年度、和田研究室では、フレイル予防を目的とした献立とクックチルを活用して集団給食に取り入れられる献立の開発を行っています。

【フレイル予防を目的とした献立開発】

 フレイル予防のポイントにたんぱく質の摂取と減塩があります。季節や地域の特色を生かした食材を活用した献立を考えようと、ゼミ生の出身地である長野県・静岡県・沖縄県・富山県・岐阜県の地域食材や調理方法を取り入れながら、手軽にできる献立を開発しています。電子レンジやホットプレートなどを使用することで、「作ってみよう」という気持ちを大切にしたいと考えています。

 

【クックチルを活用した献立開発-集団給食に取り入れられる献立-】

 クックチルとは、通常通り加熱調理した料理を、30分以内に冷却を開始し、90分以内に中心温度3℃以下に急速冷却をして、03℃で衛生的に保存しておき、食事を提供するタイミングで再加熱する調理法です。真空パック機を活用して、温度時間管理を行うことにより、冷蔵保存ができ、加熱後に汚染された空気や手指などが直接食材に触れる機会も少ないため、二次汚染防止、素材の酸化や乾燥を防ぐことが出来ます。しかし、料理方法が限られることや再加熱をして食べるため食材を選定する必要があることが分かりました。

 栄養バランスを考え美味しい献立を提案したいと思い、試作しています。

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和田研究室では、「閃いたら先ず作ってみよう」そして、「より栄養バランスよい献立、より美味しい献立」を目指して試作しています。生涯を通して健康に過ごすための食生活に、管理栄養士として関わっていきたいと思っています。 ~和田研究室一同~

 

管理栄養士へのステップ ~卒業研究 フレイル予防~

 昨年度の和田研究室の卒業研究の取り組みを紹介します!

 令和2年度産学官連携事業として、コープぎふ・岐阜市役所健康部健康増進課・岐阜女子大学が連携し、フレイル予防を意識した献立を地域のみなさんに伝えようと活動しました。

 家庭に買い置きしてある缶詰を活用した献立を紹介し、さらにその献立からアレンジをした献立を紹介することにより、食品ロスを防いだり、調理時間の短縮をしたりすることもできるように提案しました。リーフレットの構成では、地域の皆様に興味関心を持って頂けるように、1人分の分量とし使用食材もご家庭にある物やスーパーマーケットで購入できる食材にしました。また、リーフレットのデザインでは、言葉の表し方や色合い、文字のデザインについても、学ぶことが出来ました。(和田研究室)

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若い人の骨量は大丈夫? ~卒業研究の取り組み~

 平成30年の「国民健康・栄養調査」の結果では、骨をつくるのに必要なカルシウムの一人1日当たりの摂取量は推奨量(一人1日当たり661mg)に達していません。特に20代の女性は1日当たりの平均が384mgと一番低い状況にあります。骨をつくるのに必要な女性の骨量は10代後半から20代前半でピークに達します。

 そこで、片桐研究室では、昨年度に引き続き本学4年生の学生さんの骨年齢を測定し、骨を作るのに必要なカルシウムや栄養素がしっかり取れているのかどうか、食生活や生活・運動習慣などとの関連を検討しています。

 骨年齢は、(しょう)(こつ)(かかとの骨)で測定します。骨年齢は、踵骨を通過する超音波の速度で骨量が多いか低いかを判定します。超音波で測定するので痛くもかゆくもありません。簡単に測定ができるので、市町村が行っている骨粗しょう症検診は、この方法で検査することが多いのです。自分の骨年齢が何歳と示されるか、結果にほっとしたり、がっかりしたり・・・、昨年度より骨年齢は良くなっている?

 この測定結果と食物摂取頻度調査結果、生活習慣との関連を考察していますが、 自分たちの食生活を見直すきっかけになればと考えています。(片桐研究室)

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沖縄の健康寿命延伸を目指して ~卒業研究~

 藤田研究室では、昨年に続き、「沖縄の健康寿命の延伸」をテーマに卒業研究活動を行っています。今年は高齢者を対象に「終戦後、沖縄の人たちは何を食べていたのか」を調査しています。

 新型コロナウイルス感染症が流行している為、沖縄に行き現地調査を行うことはできませんでしたが、特別養護老人ホームの利用者様、介護職員の方々にご協力をいただき、アンケート調査を行いました。回答内容で、聞いたことのない食材や料理名が記載されており、文献を調べても情報が少ないこともあります。特に島野菜については、ンジャナ、ンスナバー、イチビ、ニンブトゥカー等、沖縄県出身の私達でも知らない食材があり、使い方もわかりません。

 アンケート調査から更に聞きたい事をまとめて、次は遠隔で高齢者の方に聞き取り調査を行う予定です。

 終戦から75年が経ち、戦争を知る世代が減少している中で戦後の食事や生活について高齢者から聞く事はとても貴重な機会だと思います。過去の食事についてしっかり聞き、現代で取り入れられる「ヌチグスイ」を考案していけるように頑張ります。(藤田研究室 沖縄調査グループ)

 

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