学校教育専修

農業研究会活動

いもち病 記録1

開花が確認されほっとしていたのも束の間、水田奥側一部にいもち病を確認しました。実際に穂が真っ白になったものが所々あり、手に取って潰してみると穂の中身は一切ありません。

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過去の先輩方の反省を生かして、朝晩毎日欠かさず観察記録を共有することや、水田内の雑草取り、周辺の草刈りなど、改善しながら取り組んできました。しかし、発病が見つかったのは、用務員の方々が草刈りをして下さらなかったら気付けなかった、水田奥側の側面部分。今年8月中旬の梅雨の再来から、雑草と稲との間が低温多湿により発病したと考えられます。
感染した稲からはお米が収穫することが出来ないことを知り、大きなショックを受けるとともに、自分たちの至らなさに深く反省しています。

いもち病の伝染力は強く1週間で稲を全滅するとされています。これまで私たちは極力農薬を使わずに稲作をしてきました。出穂前の予防薬も散布していません。しかし、今回自然の威力や無農薬稲作の理想と現実の差を思い知るとともに、稲を救うためにできることは何でも試したいという気持ちでいっぱいです。これ以上の伝染を防ぐために話し合い、薬剤散布の準備に取り掛かることに決めました。

農業研究会幹部2年 堀田・細江

今後の予定
・治療薬ブラシンの散布の準備
・いもち病勉強会と後輩への伝達会の開催

美味しいお米づくりのための雑草取り

定期試験最終日の8月4日。18時から農業研究会のメンバーで田んぼの雑草取りと周囲の草刈りを行いました。

田んぼの雑草取りでは...

チクチクした実のようなものが付いている稲に似たホタルイという雑草がありました。似たような見た目だったので見分けるのが大変でしたが、稲よりも細く、簡単に抜けるものでした。
ほかにも、ノビエ、クログワイ、アシカキ、イボクサ、など。手作業での草取りだからこそ、気づけることがたくさんありました。これからどんどん雑草が増えると思うので、雑草の知識もつけていきたいです。

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周囲の草刈りでは...

雑草を放置することは害虫が入ってくることにも繋がります。朝の水田観察時に隣の畑を管理している方が話しかけてくださり、私たちの管理の仕方で周囲の方にも迷惑をかけてしまうことを知りました。はじめて草刈り機を体験してみると、思ったところに刃を持っていくことが難しかったです。大変な作業でしたが、自分たちで植えた苗がすくすくと成長していく様子が嬉しいので、美味しいお米のためと思ったら辛くありませんでした。

私は小学校の教員になることを目指しています。農業研究会でつけた力は教員になってから、たくさん発揮できると思います。また、お米づくりを経験したからこそわかる、お米の大切さ、食べられるようになるまでの苦労などを子ども達に伝えたいです。

初等教育学専攻1年 新宮香澄(高山西高校出身)

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昨年度収穫したお米を食べてみて...

1年生で昨年度収穫したハツシモでおにぎりを作り、活動後に先輩方と食べました。とても美味しかったです。自分たちも美味しいお米を育てられるようにもっと学びたいと思いました。
また、初めて機会を使った草刈りを体験してみて、初めは難しかったけど、綺麗にすることができたので、とても嬉しかったです!この経験を来年にも活かしていきます。

初等教育学専攻1年 堀池つぐみ(駿河総合高校出身)

食育に強い教師を目指して

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私は実家でもお米作りをしてしましたが、機械でしている部分が多くお手伝い程度だったため、大変さがあまりわかっていませんでした。
大学に入学して初めて播種や荒起し、代掻きなどを手作業で行いました。大変なことばかりでしたが、美味しいお米を育てるためと思うと、しんどくはありませんでしたし、将来生かせる経験ばかりだと感じました。
私は将来、栄養教諭になることを目指しており、子どもたちが実際に農業することを通して食育をしたいと考えているため、農業研究会での活動を通して自分の経験を伝えることに役立つと思います。また栄養指導をする際に話の話題として持つことができると思います。

これからもっともっと成長していく姿を見るのがとても楽しみです。
今回は小麦の収穫を初めて経験でき、手早く刈ることが上達しました。稲刈りが今から楽しみです。

健康栄養学科1年 安川絢也美(福井県立奥越明成高校出身)

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〈収穫した小麦〉

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〈足踏み脱穀機を使って脱穀します〉

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〈ふーっと息を吹きかけて、殻を吹き飛ばします〉

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〈今後、どう製粉するかが私たちの課題です〉

お米の赤ちゃんいよいよ発芽へ ~播種~

5月1日に私たち農業研究会では播種を行いました。去年、大学が閉鎖していたために、ほとんどの学生は播種を経験することが出来ませんでした。そんな播種を今年は無事に経験することが出来たので、とても貴重な機会となりました。


播種で1番印象に残った作業は、育苗箱、育苗棚、ビニールハウス内の消毒です。

消毒する薬剤には2種類あり、水と薬剤の量がそれぞれ決められていたり、使う用途が違っていたりしたので単純な作業ではないと実感したと同時に、種籾は赤ちゃんの様に手間がかかり、デリケートな物なのだと感じました。
 そんな赤ちゃんの様な種籾をこれから大切に育てていき、ビニールハウス内の温度管理、たっぷりの水をこまめにやることを徹底していきたいです。また、お米が収穫出来るまで、最後まで責任を持って見届けて行きたいです。

農業研究会幹部 学校教育専修2年 堀田麗華(富山県立雄山高校出身)

timeline_20210508_131928.jpg〈土・種籾も正確に測定〉

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〈育苗箱・育苗棚・ビニールハウスも消毒をします〉

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〈5月末の田植えまで元気に育ちますように〉

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〈ブルーシートを被せて完成です〉

子どもたちとしめ縄づくり

1か月を経過した小麦の観察会としめ縄づくりを行いました。

観察会では小麦の成長に気づくとともに、畑に来て小麦をたべている動物の足跡や小麦の芽が千切れているところを注意深く発見する子どもの姿がありました。実際に自分たちが育てている物が動物に食べられた様子を見て、食物を育てることの大変さや動物も食べて、生きて命を繋いでいることを子どもたちも実感する貴重な機会となったのではないかと思いました。

しめ縄づくりでは私たちが育てた稲の藁を使うことを子ども達に伝え、しめ縄には家族の健康と豊作祈願の大きく2つの意味が込められていること、しめ飾りにはそれぞれ意味が込められていることを伝えた上でしめ縄づくりを行いました。ただしめ縄を作る作業にするのではなく日本の伝統行事を理解し、神様が来てくれるよう気持ちを込めてしめ縄を作る活動になったのではないかと思います。最後にはそれぞれ思い思いのしめ縄を完成させ、「家に帰ったら飾ろうね!」と話すわくわくした表情を見てとても嬉しくなりました。

農業研究会 初等教育学専攻2年 近藤菜々乃(各務原西高校出身)

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〈鹿の足跡ってどれ!?小麦の観察〉

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〈力の入れ方がポイント!縄の結び方〉

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〈折り紙で飾りを作ろう〉

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活動の最後には、毎回1時間近い反省会の場を設けます。進めていく中で、子どもたちをまとめる難しさや子どもたちに伝わる話し方の力不足を実感しました。各々の学生が自己の課題を明確にし、次回の子どもとの活動では改善していきたいです。また、今年作った新米を、今日初めて食べました。去年は粒が小さかったけれど今年は大きく育ってくれたね、と語り合いました。心が温かくなり、仲間と過ごした1年を振り返り涙を流す学生も。感謝の気持ちを込めて食べました。

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〈種から育てた私たちの新米〉